初めてのWordPressで行う設定まとめ(カテゴリー・固定ページ編)|WordPressでビジネスサイトをつくろう【第4回】

前回WordPressの『設定』メニューの設定についてまとめましたが、今回は作成するサイトの各カテゴリーを作成する前の設定として『カテゴリー』『固定ページ』の設定の準備をまとめたいと思います。

『カテゴリー』と『固定ページ』は通常のブログ形式のサイトでも同様に設定する必要がありますので、初めてWordPressで制作する人はどのような形で設定するかを学び自分のブログやサイト制作に活用してください。

WordPressでページを作成する際に分けること

第2回目「WordPressでビジネスサイトを作る際に、サイト全体の構造を考えよう!|WordPressでブログでなくビジネスサイトをつくろう【MdN連載第2回目】」で作成したビジネスサイトのページ内容の中から、ページが増える内容のものを『カテゴリー』として登録し、ページ自体は増えないものを『固定ページ』という2つの役割に分けて考えてみます。

WordPress3.x以降では『カスタム投稿タイプ』という、よりカスタマイズできる機能もありますが、制作が若干複雑になりますので、小・中規模のサイトやWeb制作をメインで行なっている人以外でサイトを制作する場合は、まずは『カテゴリー』『固定ページ』のみで作成する方が簡単に作成することができます。もちろんビジネスサイトとしての使用に全く問題ありません。

連載後半の方で『カスタム投稿タイプ』について取り上げたいと思います。

『カテゴリー』と『固定ページ』の役割

記事を作成する『投稿』と『固定ページ』

『カテゴリー』とは『投稿』で作成するページの内容をグループ分けするためのカテゴリーとなります。

『投稿』で作成するページは必ずなんらかの『カテゴリー』に属する必要があります。

また『固定ページ』はそれぞれ単独にページを作成するので、カテゴリーなどのグループはなくそれぞれのページを作成します。

今回作成するビジネスサイトの内容では下記のような形で『カテゴリー』と『固定ページ』を分ける形になります。

今回作成するサイトの『カテゴリー』と『固定ページ』

まず自分のサイトのページをどのように作成するかを考えてから設定を行なっていきましょう。

今回作成する『カテゴリー』をまとめる

今回作成する『カテゴリー』は、「ニュース」と「製品情報一覧」のカテゴリーがあり、その下にサブのカテゴリーとしてニュースの下の階層には「お知らせ」「セミナー」、製品一覧のカテゴリーには「製品A~D一覧」というカテゴリーを作成します。

今回作成するサイトの『カテゴリー』一覧

カテゴリーは必ずしも、親カテゴリー、子カテゴリーというような分け方をせずに、すべて並列のカテゴリーにすることも可能です。

今回このようにしたのは、ビジネスサイトのURLなどを見てみるとイメージがわかりやすいのですが、同じジャンルの内容は同じディレクトリー内にサブのディレクトリーになると思います。

ビジネスサイトを作成する際のURLの例

このような場合に、前回作成した「パーマリンク設定」で「/%category%/」と設定したものが、そのままURLとして生成されるので、このように親カテゴリー、子カテゴリーを作成しました。

パーマリンクに設定した「/%category%/」の部分がカテゴリー名となります。

カテゴリーを登録する

それでは実際にWordPress上でカテゴリーの登録を行なってみたいと思います。

左メニューの「投稿」の中に「カテゴリー」があります。

ブログなどの記事の分類の為に使用するカテゴリーですが、はじめから用意されている「未分類」というカテゴリーは削除できませんので、カテゴリー名を変更して使用します。

「未分類」をクリックするとカテゴリーの編集画面が開きますので「名前」と「スラッグ」を変更します。今回はまずカテゴリー名に「ニュース」、スラッグ名に「news」と変更してください。「親」の設定はそのまま「なし」のままにしておきます。

「カテゴリー名」と「スラッグ名」はページのURLに利用する場合に重要になりますので、サイト設計時にどのような分類をさせるか決めましょう。

※カテゴリーのスラッグ名はカテゴリーページのURLになりますので、半角英数字とアンダーバーで指定します。日本語などは使用しないでください。

「未分類」は削除できないので名称を変更して使用

「カテゴリー」から「未分類」の内容を変更してカテゴリーとスラッグ名を設定する

カテゴリー名をクリックすると編集画面に入ります。

クリックすると編集画面に入りますので変更して更新ボタンで更新

編集画面でカテゴリー名、スラッグ名、親の設定をします。

また続けてカテゴリーを作成する場合は左側から作成することができます。

左の入力欄で新規のカテゴリーを作成

左側からカテゴリーとスラッグ名、親の設定で新規に追加できます。

たとえば「ニュース」のカテゴリーを親として、「お知らせ」や「セミナー」を子カテゴリーにする場合は作成時に「親」のプルダウンから親にしたいカテゴリー「ニュース」を選択することによって、カテゴリーを作成するとそのカテゴリーは子カテゴリーとなります。

子カテゴリーになったものは一覧画面上で左に一段インデントされて表示されますのでわかりやすいです。

先に作成したカテゴリーをすべて登録した形がこのようになります。

今回のカテゴリーをすべて設定したあとのカテゴリー一覧

すべてのカテゴリーを設定した場合

ビジネスサイト制作では後からの追加もあるかもしれませんので、このように一覧で管理しておくと追加がある場合でも管理がしやすくて便利です。

今回設定したカテゴリー、スラッグ名、親の一覧

カテゴリー名とスラッグ名について

カテゴリー名というのはブログなどで日記を書く際のカテゴリーを分ける際の名称です。

通常のビジネスサイトの場合は更新性のあるページ「お知らせ」や「イベント情報」や「製品情報」などをカテゴリーとして使用します。

ビジネスサイトを例にした場合にURLとしてお知らせページのURLは「news」、製品情報ページのURLは「products」と作成する場合にはこのようになります。

通常のビジネスサイトで使用する場合のURLの例

赤字の部分がカテゴリーで作成したものでスラッグ名に指定した名前がURLとなります。

ここで、このURLとして使う設定が「スラッグ」になります。

「スラッグ」とは、カテゴリーの作成や記事投稿や固定ページの作成の際に、WordPressによってURLが自動生成されますが、このURLは日本語を入力した場合にURLが置き換わってしまいます。

それを防ぐためにスラッグを半角英数字で任意の名前をつけます。

スラッグ名をつけ忘れたり、日本語にすると文字化けをしてしまうので注意が必要です。

こうすることによって、「パーマリンク設定」で設定したパーマリンクの設定「/%category%/%postname%/」のcategoryの部分に自分で作成したカテゴリー名に設定したスラッグ名がURLとして設定されます。

また、構築時にページや記事の条件分岐の際にもこのスラッグを使うことができます。

これで投稿時の『カテゴリー』の設定の準備は完了です。

つづいて固定ページの設定についてみていきます。

固定ページの準備をする

『固定ページ』は『投稿』のカテゴリーのようなものがありませんので、左メニューの「固定ページ」の中で作成していきます。

ここで記事を作成したものが固定ページとして使用することができます。

この中の「新規追加」でページを投稿する形で固定ページの作成ができます。

左メニューの「固定ページ」をクリックすると固定ページの一覧が表示

固定ページ内の「新規追加」でページを作成できます。

固定ページは「新規追加」をする毎にページ投稿画面になります。

ここで記事を作成したものが固定ページとして扱われますので便利です。

記事を投稿する形で固定ページを作成

通常の投稿画面内にタイトルと本文でページが作成できます。

ここで一点注意したいことがあります。

固定ページには「カテゴリー」がありませんので、スラッグ名がありませんので、タイトルの下の「パーマリンク設定」に入力する値がスラッグ名となります。

タイトル下のパーマリンク設定は固定ページのURLになるので必ず半角英数で入力

固定ページの場合は、パーマリンクに設定したものがスラッグ名になります。

こちらは「投稿」では「postname」になるのですが、固定ページでは「スラッグ名」の扱いになりますので注意しましょう。
※postnameについては後日解説します。

今回は「お問い合わせ」「サイトマップ」「会社情報」「アクセス」を固定ページとして作成します。

その都度作成することもできますが、必要なページをはじめに一括で作成した方がパーマリンクのつけ忘れなどないのでよいでしょう。

作成時には原稿がない場合でも仮テキスト状態で公開させます。

また固定ページでも投稿時に「親」の設定をつけることができますので、今回は「会社情報」を親として「アクセス」をその子として設定しました。

今回設定した名前、パーマリンク設定名(スラッグ)、親の一覧

今回はページ投稿に必要な『カテゴリー』と『固定ページ』の準備をしました。

記事を増やしていく場合の『投稿』ではカテゴリー名とスラッグ名の役割をしっかりと覚えましょう。

これで、作業をはじめる前のビジネスサイトの設定はできました。

自分のサイトを作成する際に、のちのち増える可能性がある部分を考えならがサイトの全体像を把握して設定をすると後からの修正の際にも便利ですので、作業前にしっかりと全体像がわかる「サイトマップ」「コンテンツリスト」などを決めて作成してみましょう。

次回は「WordPressの初期テーマの確認とゼロからのテーマを作成方法」として、実際にWordPressタグを使用してWordPressの基本について解説していきたいと思います。

この記事を書いた人

著者 : ハヤシユタカ

2001年、有限会社ムーニーワークスを設立。WEB制作の他、書籍執筆、セミナー講演、企業研修などを行う。また、クリエイター育成機関デジタルハリウッドでは1999年より講師として本科WEBデザイナーコースやデジタルデザインコースを担当。 詳しいプロフィールはこちら

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